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お茶の品質は何によって評価される?意外と知らない「お茶の審査」を詳しく解説

2025.9.18

お茶の品質の良し悪しは、実はプロの審査によって厳正に評価されていることをご存じでしょうか。
見た目や香り、味わいといった感覚的な要素だけでなく、色・形状などの多角的な基準で判定されます。
本記事では、お茶の品質を左右する評価項目や、実際に行われている「お茶の審査」について詳しく解説します。
普段飲んでいるお茶をより深く味わうための知識としてお役立てください。

お茶の評価はどのように行われる?

皆さんは、お茶の品質がどのように評価されているか知っていますか。
ここでは主なお茶の品評会とその目的、そして具体的な審査の内容について解説します。

国内最高峰のお茶が集まる「全国茶品評会」

日本国内の高品質なお茶が集まる、全国お茶まつり。
全国茶生産団体連合会が主催するこの行事は、1947年から毎年、国内各地で開催されています。
その中の主要行事である「全国茶品評会」は、全国の都道府県から選抜された生産者がお茶の出来栄えを競い、お茶の日本一を決定する場として注目を集めます。
普通煎茶、深蒸し茶、かぶせ茶、玉露などの8つの審査部門があり、カテゴリごとに最高賞の「農林水産大臣賞」が贈られます。

その他、全国各地で開催される品評会・競技会

お茶の品評会には、各都道府県の茶業振興会や協議会、公益財団法人などが主催するものもあります。
出品されたお茶の香り・味などをプロが審査する会や、お茶の仕上げ技術を競うもの、一般消費者がお茶の良し悪しを審査する「日本茶AWARD」のようなユニークなものも存在します。
基本的には各都道府県や大会独自の賞が贈られますが、中には最高位に輝いたお茶に農林水産大臣賞を贈る大会もあります。

お茶の審査をする目的とは

国内でこれほど多くの品評会が開かれる理由は、全国でお茶の品質水準を一定に保つためです。
品質の良くないお茶の流通を防ぎながら、全国に点在するお茶の産地のブランド力を高めることを目的として開催されています。
農林水産大臣賞は多くのお茶生産者の夢であり、その栄誉を得るために毎年お茶の生産方法や風味などを改良し、互いに切磋琢磨しているのです。

お茶の出来栄えを審査する方法

お茶の審査は、大きく分けて「官能審査」と「科学的審査」の2つの方法があります。

審査方法項目特徴
官能審査・外観(茶葉の形状や色沢)
・香気(熱湯で抽出した際の香り)
・水色(熱湯を注いだときの色味)
・滋味(実際に口にしたときの風味)
茶の審査技術を持った専門家が、五感をフル活用して評価する
科学的審査アミノ酸、タンニン、カテキンの含有量を測定して品質する機械を使ってお茶の成分を分析する

多くの茶品評会では、プロの審査員による「官能審査」が実施されています。
お茶の種類ごとに評価基準が設けられており、それぞれの項目の合計得点で1等から3等までの順位をつける方法が一般的です。

高品質なお茶に与えられる「賞」の種類とは

品質が高いと認められたお茶には、どのような賞が与えられるのでしょうか。
以下では、国内での信頼性が高い主な4つの賞について紹介します。

農林水産大臣賞

普通煎茶、深蒸し茶、かぶせ茶、玉露など8つの審査部門ごとに最高評価を得たお茶に対して贈られるのが「農林水産大臣賞」です。
行政機関が授与する賞であることから、この賞を得たお茶は国が認めた最高品質のものであることを意味します。
お茶を販売する際に「農林水産大臣賞 受賞」と表記することで、お茶のブランド価値が向上して消費者の信頼感が増すだけでなく、生産者のお茶栽培への情熱と努力が認められる最高の栄誉です。

当社「茶の庭オンラインショップ」では、静岡県内最多である過去34回の農林水産大臣賞を受賞しました。

優秀産地賞

普通煎茶、深蒸し茶といった特定のお茶の種類において、産地全体の品質の高さを認める賞が「優秀産地賞」です。
全国茶品評会に出品されたお茶の中で、茶種別の審査結果が最も優れた産地に贈られます。
農林水産大臣賞は個別の生産者の技術を称えるものですが、優秀産地賞は地域全体の総合力で受賞を目指すものです。
例えば、深蒸し茶部門では静岡県掛川市が過去数年トップを維持しており、地域の栽培・製茶技術が高いことを裏付けています。

天皇杯

「天皇杯」は、全国で開催された品評会などで農林水産大臣賞を受賞したもののうち、特に品質や生産技術が高いと認められたものに贈られます。
農産・蚕糸部門、園芸部門、畜産部門、林産部門、水産部門、多角化経営部門、むらづくり部門の7部門で選出され、2024年には463点の中から7者が受賞を果たしました。
高い製茶技術を証明する、農林水産大臣賞よりもさらに選び抜かれた賞として知られています。

当社「茶の庭オンラインショップ」のグループ会社(農業生産法人掛川中央茶業)は、2020年度に天皇杯を受賞しました。
生産から加工・販売までの一貫体制を構築していることや、生産量・単価が県平均を大きく上回っていること、輸出に対応した防除体系の導入等が高く評価されました。

海外の賞:国際味覚品質コンクール

国際味覚品質コンクールは、世界有数のシェフ・ソムリエ数百名が目隠し方式で味を評価する催しです。
第一印象、視覚、嗅覚、食感、味覚の観点から評価が行われます。
2024年には、日本の183の食品・飲料品に優秀味覚賞が認定されました。

当社の製品である深蒸し茶「かごよせ」は、このコンクールで3ツ星を獲得しています。
加えて、10年間で7回の3ツ星を獲得すると得られる「ダイアモンド味覚賞」も受賞しました。

茶の庭オンラインショップでは受賞歴のあるお茶を販売中!

茶の庭オンラインショップでは、受賞歴を持つ高品質なお茶を多数取り扱っています。

深蒸し掛川茶:天皇杯・農林水産大臣賞 受賞

第59回農林水産大臣祭「天皇杯」、および第74回全国茶品評会「農林水産大臣賞」を受賞した工場のお茶を、お茶の名産地である静岡県の仕上げ技術競技会で優勝した最高金賞受賞茶師が仕上げた、特別な深蒸し掛川茶です。
強い甘みと旨味を持ち合わせつつ、さっぱりした後味が特徴のこのお茶は、日常の食事や休憩のお供としてはもちろん、おもてなしのシーンでも喜ばれます。
急須で淹れる茶葉タイプと、手軽に楽しめるティーバッグタイプの2種類があります。

天皇杯受賞工場&静岡最優秀茶師が仕上げる特別茶
「天皇杯受賞」生産者の深蒸し掛川茶 80g袋入り
天皇杯受賞工場&静岡最優秀茶師が仕上げる特別茶
「天皇杯受賞」生産者の深蒸し掛川茶ティーバッグ 15個入

深蒸し掛川茶:静岡県仕上げ技術競技会 最高金賞受賞の茶師が仕上げたお茶

当社の茶師である宇野大輔は、2018年開催の「同一荒茶仕上技術競技会」で最高金賞を受賞しました。
この競技会は、荒茶と呼ばれるお茶の一次加工品を仕上茶(一般的に流通するお茶)にするための二次加工の技術を競うという内容です。
金賞受賞を記念し、丹精を込めて仕上げた深蒸し茶をぜひご賞味ください。

最高金賞に輝いた茶師が仕上げたお茶
【静岡・掛川茶】最高金賞受賞茶師 80g

かごよせプレミアム:国際味覚品質コンクール 三ツ星受賞

生育の優れた茶園で一葉ずつ手摘みされた茶葉に、希少品種である「深蒸しかぶせ茶」をブレンドした最高品質のお茶です。
その旨味の強さや豊かな味の広がりから、国際味覚品質コンクールにおいて優秀味覚賞・三ツ星を受賞しました。
お祝いの席などの特別な場や、お世話になった方への贈り物としてもおすすめの一品です。

ITI(旧iTQi)優秀味覚賞 三ツ星受賞
【静岡・掛川茶】 かごよせプレミアム 60g

まとめ

お茶の品質は、茶葉の形状や色合い・香り・味など、専門の審査員によって総合的に評価されます。
こうした審査基準や品質評価の背景を知ることで、普段口にしているお茶がどのように選ばれ、市場に並んでいるのかが理解でき、よりお茶を楽しむ視点が広がります。
今回の記事を参考に、お店でお茶を購入する際に「どんな賞を受賞しているのかな」という観点で見てみると、より選ぶ楽しみが増えるのではないでしょうか。

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