
今年のお歳暮はいつ贈るのが適切か悩んでいる方もいるかもしれません。
お歳暮を贈る時期は地域によって異なり、知らずに贈るとマナー違反になる可能性もあります。
この記事では、2025年のお歳暮の時期がいつからいつまでなのか、関東と関西の違い、基本的なマナー、そして万が一時期が過ぎたらどうすればよいかについて解説します。
感謝の気持ちをきちんと伝えるために、今年の贈り物の準備を始めましょう。
目次
そもそもお歳暮とは?一年の感謝を伝える日本の習慣
お歳暮とは、年の暮れにお世話になった方々へ、一年間の感謝の気持ちを込めて品物を贈る日本の習慣です。
その目的は、日頃の感謝を形にして伝えることにあります。
お歳暮としばしば比較されるものに「お中元」がありますが、これは夏の贈り物です。
お中元は、お盆の時期に先祖を供養する風習に由来し、夏のご挨拶として定着しました。
冬の感謝を伝えるお歳暮と、夏の健康を気遣うお中元とで、贈る季節と意味合いが異なります。
【2025年版】お歳暮を贈る時期はいつからいつまで?
お歳暮を贈る時期は、一般的に12月上旬から12月20日頃までとされています。
しかし、近年はお歳暮のシーズンが早まる傾向にあり、デパートなどでは10月頃から予約が始まり、11月中旬には注文や購入のピークを迎えることもあります。
年末は誰もが忙しくなるため、相手への配慮として早めに手配を済ませるのがおすすめです。
贈る時期はいつからか意識し、余裕を持って品物を選び、発送手続きを進めると良いでしょう。
関東地方の時期:12月初旬から12月31日まで
関東地方におけるお歳暮の時期は、一般的に12月1日から12月20日頃までとされています。他の地域に比べて少し早めに贈りはじめるのが関東の慣習です。ただし、12月20日を過ぎると年末で慌ただしくなるため、相手への負担を考慮し、なるべく12月20日頃までに届くように手配するのが望ましいでしょう。
特に年末ぎりぎりの配送は、相手が不在にしている可能性も高まります。早めに準備を進め、余裕をもって感謝の気持ちを伝えられるように計画することが大切です。
関西地方の時期:12月13日から12月31日まで
関西地方でお歳暮を贈る時期は、一般的に12月13日から12月20日頃までとされています。 この12月13日は「事始めの日」と呼ばれ、お正月の準備を始める日とされています。 この慣習にちなみ、関西ではこの日以降にお歳暮を贈り始める風習が根付いています。
関東の時期と比較すると少し遅めのスタートですが、年末は忙しくなるため、こちらも12月25日頃までには相手の手元に届くように手配するのが丁寧な対応と見なされます。 関西の風習を理解し、適切な時期に贈りましょう。
その他の地域(北海道・東海・九州など)で贈る時期の目安
お歳暮を贈る時期は地域によって異なり、一般的に東日本では11月下旬から12月20日前後、西日本では12月13日から20日前後とされています。
多くの地域では、関西と同様に12月13日の「事始め」以降に贈るのが目安とされていますが、関東地方では12月1日から12月20日頃までに贈るのが一般的です。 また、沖縄では12月初旬から12月25日頃までがお歳暮を贈る習慣とされています。
このように地域によって多少の違いがあるため、心配な場合は12月20日頃を目安に届くよう手配すれば、多くの地域において失礼にあたることは少ないでしょう。
うっかり忘れても大丈夫!お歳暮の時期を過ぎた場合の対処法
お歳暮の準備を忘れてしまい、気づいたときには時期を過ぎていたという場合でも、感謝の気持ちを伝える方法はあります。
適切な時期を過ぎたら、贈り物の名目(表書き)を変更することで、失礼なく相手に品物を届けることが可能です。
年内に間に合わなかった場合や、年が明けてから贈る場合など、状況に応じたマナーが存在します。
時期が遅れたからと諦めずに、これから紹介する方法で対応を検討してみてください。
年明け~松の内(1月7日頃)は「御年賀」として贈る
お歳暮を年内に届けられなかった場合は、表書きを「御年賀(お年賀)」と変えて、新年のご挨拶として贈ります。
御年賀を贈る時期は、元旦から松の内と呼ばれる1月7日までが一般的です。
地域によっては1月15日までを松の内とするところもあります。
年始の挨拶という意味合いを持つため、配送で送るよりも、可能であれば直接持参するのがより丁寧な方法です。
年末年始の慌ただしい三が日は避け、相手の都合が良いタイミングで訪問するのが良いでしょう。
松の内以降~立春(2月4日頃)は「寒中御伺」として贈る
松の内(1月7日頃)を過ぎてしまった場合に、次に用いることができるのが「寒中御伺(かんちゅうおうかがい)」です。
これは、一年で最も寒さが厳しい時期に、相手の健康を気遣う意味を込めて贈るものです。
贈る時期は、松の内が明けてから立春(2月4日頃)までとされています。
お歳暮の代わりとして贈る場合でも、この時期に合わせるのがマナーです。
表書きを「寒中御伺」とし、季節の挨拶として品物を贈ることで、時期がずれても感謝の気持ちを伝えることが可能です。
押さえておきたいお歳暮を贈る際の基本マナー
お歳暮を贈る際には、時期だけでなく守るべき基本的なマナーがあります。
感謝の気持ちを正しく伝えるためには、品物の選び方から渡し方まで、細やかな配慮が求められます。
贈り物には「のし」を掛けるのが基本です。
また、手渡しで持参する場合は訪問する時間帯に気を配り、配送する場合は品物とは別に礼状を送るとより丁寧な印象を与えます。
こうしたマナーを押さえることで、相手に気持ちよく受け取ってもらえます。

相手の好みや家族構成を考えた品物を選ぶ
お歳暮の品物を選ぶ際は、相手の好みやライフスタイルを考慮することが何よりも重要です。
例えば、お酒を飲まない方へビールを贈ったり、単身者へ大家族向けの食品を贈ったりすることは避けるべきです。
相手の趣味や嗜好、家族構成、年齢などを思い浮かべながら選ぶと喜ばれるでしょう。
定番のハムやお菓子のほか、日持ちのする調味料やオイル、ジュースの詰め合わせなどもおすすめの品物です。
迷った場合は、相手が自分で好きなものを選べるカタログギフトも選択肢の一つとなります。
お歳暮の金額相場は3,000円~5,000円が一般的
お歳暮の金額相場は、一般的に3,000円から5,000円程度とされています。
あまりに高額な品物はかえって相手に気を遣わせてしまう可能性があるため、この相場の範囲内で選ぶのが無難です。
ただし、特にお世話になった上司や親族などへは、5,000円から10,000円程度のものを贈るケースもあります。
一方で、会社や企業などの取引先へ贈る際は、コンプライアンスの規定で受け取れない場合もあるので事前の確認が賢明です。
お寺などへのお礼として渡す場合も、関係性に応じた金額を考えます。
相手が喪中の場合は時期をずらして贈る配慮を
贈る相手が喪中の場合、お歳暮を贈ること自体はマナー違反ではありません。
お歳暮はお祝い事ではなく、日頃の感謝を伝える贈り物だからです。
しかし、相手の気持ちを考慮し、贈る時期には配慮が必要です。
特に、不幸から日が浅い四十九日を過ぎていない場合は避けるのが賢明です。
年末年始の慌ただしい時期を避け、松の内が明けた1月8日以降に「寒中御伺」として贈るのが最も丁寧な方法とされています。
その際は、紅白の水引がついたのし紙は避け、無地の短冊などを用いるようにしましょう。
まとめ
お歳暮を贈る時期は、全国的には12月上旬から20日頃が一般的ですが、関東では12月初旬から、関西では12月13日からと地域差があることを覚えておきましょう。
もし時期を逃してしまった場合でも、年明けには「御年賀」、松の内以降は「寒中御伺」として感謝の気持ちを伝えられます。
金額の相場や品物選び、相手が喪中の場合の対応といったマナーを守ることが、相手への心遣いを示します。
なお、お歳暮を受け取った場合、基本的にお返しは不要とされていますが、電話や手紙でお礼を伝えるのが丁寧な対応です。










