コラム

玄米茶のカフェイン量は少ない?他のお茶と比較|寝る前でも安心

2025.9.16

玄米茶のカフェイン量は他のお茶と比較して少ない傾向にあります。
この記事では玄米茶に含まれる具体的なカフェインの量やコーヒー緑茶などの身近な飲み物との比較を詳しく解説します。
また就寝前や妊娠中に飲む際の注意点やさらにカフェインを抑えるための淹れ方の工夫も紹介します。
カフェイン摂取を気にしている方が安心して玄米茶を楽しむための情報を提供します。

玄米茶に含まれるカフェインの具体的な量

一般的な玄米茶のカフェイン量は、浸出液100mlあたり約10mgです。
これは、玉露(約160mg)や紅茶(約30mg)、煎茶(約20mg)と比較して少ない数値です。
玄米茶になぜカフェインが含まれるかというと、原料に煎茶や番茶といった緑茶の茶葉が使用されているからです。
しかし、炒った玄米が茶葉に混ぜられているため、同じ量のお茶を淹れる際に使用する茶葉の量が自然と少なくなります。
その結果、一杯あたりのカフェインの量も抑えられるという仕組みです。
香ばしい風味を楽しみながら、カフェイン摂取を控えめにしたい場合に適したお茶といえます。

【一覧】他のお茶や飲み物とカフェイン量を比較

玄米茶のカフェイン含有量が100mlあたり約10mgというのは、他の飲み物と比べてどの程度の水準なのでしょうか。
日常的に飲まれるコーヒーやお茶など、さまざまな飲料と比較することで、玄米茶のカフェイン量の位置づけがより明確になります。
カフェインを意識的にコントロールしたい場合、こうした飲み物ごとの含有量の違いを把握しておくことが役立ちます。
ここでは具体的な飲料を挙げて、それぞれのカフェイン量を比較します。

コーヒーとのカフェイン含有量の違い

コーヒーに含まれるカフェインは、抽出方法にもよりますが、ドリップコーヒーの場合100mlあたり約60mgが目安です。
これは玄米茶(約10mg)の約6倍に相当します。
比較すると、玄米茶のカフェイン含有量はコーヒーよりも大幅に少ないことがわかります。
そのため、カフェインの覚醒作用や利尿作用が気になるけれど、温かい飲み物で一息つきたいという場面では、コーヒーの代わりに玄米茶を選ぶのも一つの方法です。
日中の飲み物をコーヒーから玄米茶に切り替えるだけでも、1日の総カフェイン摂取量を大きく減らすことが可能です。

緑茶やほうじ茶とのカフェイン含有量の違い

緑茶の中でも、煎茶やほうじ茶のカフェイン含有量は100mlあたり約20mg、紅茶は約30mg、烏龍茶も約20mgです。
玄米茶のカフェイン量(約10mg)は、これらの一般的なお茶と比較して半分、もしくはそれ以下の量にとどまります。
特に、同じ緑茶を原料としながらも、ほうじ茶や煎茶よりカフェインが少ないのは、玄米で茶葉が薄まるためです。
なお、成熟した茶葉から作られる番茶のカフェイン量は約10mgで、玄米茶とほぼ同水準です。
これらのお茶の中で、カフェイン摂取を抑えたい場合には、玄米茶や番茶が適した選択肢となります。

麦茶などカフェインゼロの飲み物との違い

麦茶やルイボスティー、そば茶、黒豆茶などはノンカフェイン飲料として知られています。
これらの飲み物の原料は、大麦や豆類、植物の葉などであり、お茶の木の葉(チャノキ)を使用していません。
カフェインはチャノキに含まれる成分のため、これらの飲料には元からカフェインが含まれていないのです。
一方、玄米茶は緑茶の茶葉を使用しているため、微量ながらカフェインを含みます。
そのため、病気の治療中や妊娠中などで医師からカフェインの摂取を完全に禁止されている場合は、玄米茶ではなく麦茶のようなノンカフェインの飲み物を選ぶ必要があります。

寝る前に玄米茶を飲んでも睡眠の妨げにならない?

玄米茶はカフェイン含有量が少ないため、寝る前に飲んでも比較的睡眠への影響は少ないと考えられています。
コーヒーや紅茶などと比較するとその差は明らかで、リラックスタイムの一杯として取り入れやすいでしょう。
また、玄米茶の原料である緑茶には、リラックス効果をもたらすアミノ酸の一種「テアニン」が含まれています。
さらに、炒り玄米の香ばしい香りには、心を落ち着かせる効果も期待できます。
ただし、カフェインに対する感受性には個人差が大きいため、非常に敏感な体質の人は就寝直前に飲むのは避けたほうが賢明かもしれません。
自分の体質と相談しながら、就寝の1〜2時間前までに楽しむのがおすすめです。

1日何杯まで?カフェインの摂取目安量について

健康な成人の場合、カナダ保健省では1日あたりのカフェイン摂取目安量を最大400mgとしています。
これを玄米茶に換算して考えてみましょう。
玄米茶1杯(150ml)あたりのカフェイン量を約15mgと仮定すると、1日の目安量である400mgに達するには約26杯飲む計算になります。
この量を1日で飲むことは現実的ではないため、常識的な範囲で玄米茶を楽しむ分には、カフェインの摂取量を過度に心配する必要は低いといえます。
他のカフェインを含む飲食物との組み合わせも考慮する必要はありますが、玄米茶単体でのカフェイン摂取については、比較的安心して飲めるお茶です。

カフェインの過剰摂取で起こりうる体への影響

カフェインを過剰に摂取すると、中枢神経系が過度に刺激され、身体にさまざまな影響が現れることがあります。
具体的には、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠といった精神神経系の症状や、下痢、吐き気などの消化器系の症状が報告されています。
ただし、これらの症状はあくまで短時間に多量のカフェインを摂取した場合に起こりうるものです。
玄米茶はカフェイン含有量が少ないため、日常的に数杯飲む程度で過剰摂取に陥る可能性は極めて低いと考えられます。
他のカフェイン飲料や食品と合わせて、自身の体調を見ながら適量を心がけることが重要です。

妊娠中や授乳中でも玄米茶は飲んでいいの?

妊娠中や授乳中のカフェイン摂取については、注意が必要です。

世界保健機関(WHO)は妊婦に対して1日のカフェイン摂取量を300mgまでと推奨しており、カナダ保健省は妊婦、授乳中の女性、または妊娠を計画している女性に対し、1日あたりのカフェイン摂取量を300mg以下と推奨しています。

玄米茶1杯(150ml)あたりのカフェイン量は約15mgと少ないため、1日に1〜2杯程度であれば、この目安量を超える心配は少ないでしょう。そのため、妊娠中でも過度に神経質になる必要はなく、リラックスのための一杯として楽しむことは可能です。ただし、カフェインの感受性には個人差があるうえ、他の飲食物からもカフェインを摂取する可能性があるため、飲み過ぎには注意が必要です。心配な場合はかかりつけの医師に相談してください。

子どもに玄米茶を飲ませる際に知っておきたいこと

子どもは大人に比べて体が小さく、カフェインを分解する能力も低いため、摂取には注意が求められます。
カナダ保健省では、子どものカフェイン摂取目安量について、4〜6歳で1日45mg、7〜9歳で62.5mg、10〜12歳で85mgという具体的な数値を提示しています。
玄米茶はカフェインが少ないとはいえ、含まれていることに変わりはありません。
子どもに与える際は、大人用に淹れたものを薄めたり、少量にしたりするなどの配慮をするとよいでしょう。
特に、乳幼児や赤ちゃんに対しては、消化器官が未発達なこともあり、カフェインを含む玄米茶は避けるのが無難です。
麦茶やルイボスティーなど、ノンカフェインの飲み物を選ぶことをお勧めします。

さらにカフェインを抑えたい!玄米茶の選び方と淹れ方のコツ

玄米茶はもともとカフェインが少ないお茶ですが、選び方や淹れ方を少し工夫することで、さらにカフェインの摂取量を抑えることが可能です。
カフェインレスな生活を心がけている方や、夜遅い時間にどうしてもお茶が飲みたくなった場合に役立つ方法です。
これから紹介するポイントを実践すれば、より安心して玄米茶を楽しめます。
原料の配合に注目する方法と、お湯の温度や抽出時間を調整する方法の2つのアプローチから、具体的なコツを見ていきましょう。

原料に注目した玄米茶の選び方

カフェインをできるだけ抑えたい場合、玄米茶の原料に注目して選ぶことが有効です。
まず、茶葉よりも玄米の割合が多い製品を選ぶと、相対的にカフェイン量が少なくなります。
商品パッケージの原材料表示を確認し、玄米が先に記載されているものなどを目安にするとよいでしょう。
注意したいのが「抹茶入り玄米茶」です。
抹茶にもカフェインが含まれているため、通常の玄米茶よりもカフェイン量が多くなる傾向にあります。
完全にカフェインを避けたい場合は、茶葉を一切使用せず、炒った玄米だけをお湯で抽出する「黒炒り玄米茶」という選択肢もあります。
これはノンカフェインなので、時間帯を問わず安心して飲めます。

カフェインを減らすための淹れ方の工夫

玄米茶は、その香ばしい香りが特徴のお茶です。一般的に、玄米茶の香ばしさを引き出すためには、95℃から100℃程度の高温で淹れるのが良いとされています。これは、玄米茶に含まれる香り成分を十分に引き出すためです。一方で、カフェインは高温で抽出されやすい性質を持っています。玄米茶のカフェイン量は、100mlあたり約10mg程度とされており、煎茶(20mg/100ml)やコーヒー(60mg/100ml)に比べて少ない傾向にあります。玄米自体にはカフェインが含まれていないため、茶葉の量が少ない玄米茶は、比較的カフェイン量が少なくなります。

カフェインの抽出を抑えたい場合は、淹れ方を工夫することで調整が可能です。一般的に、カフェインは高温で抽出されやすいため、お湯の温度を低くすることや、茶葉を浸す時間を短くすることで、カフェインの抽出を抑えることができます。しかし、これにより玄米茶本来の香ばしさが十分に引き出せない場合もあります。玄米茶の旨味成分であるテアニンは、50〜60℃ほどの低温で抽出されやすいという性質も持っています。

これらの情報を踏まえ、カフェイン量を意識しつつ玄米茶を楽しむには、以下のような方法が考えられます。

* 香ばしさを優先する場合: 95℃〜100℃程度の熱いお湯で、30秒程度の短い時間で抽出する。これにより、玄米の香りを最大限に楽しめます。
* カフェインを抑えたい場合: 70〜80℃程度に少し冷ましたお湯で淹れることや、お湯に茶葉を浸す時間を短くすることが、カフェインの抽出を抑える方法の一つです。
* 二煎目の利用: 一煎目で多くのカフェインが抽出されるため、二煎目は比較的カフェインが少ない状態で楽しめるとされていますが、完全にカフェインレスになるわけではありません。

これらの工夫を取り入れて、ご自身の好みに合った玄米茶を味わってみてください。

まとめ

玄米茶のカフェイン量は100mlあたり約10mgと、コーヒーや紅茶、煎茶といった他のお茶と比較して少ないことが特徴です。
これは、原料に炒った玄米を混ぜることで、一杯あたりの茶葉の使用量が少なくなるためです。
この特性から、カフェインの摂取を控えたい時や就寝前でも比較的安心して楽しめます。
さらに、淹れる際のお湯の温度を低めにしたり、抽出時間を短くしたりすることで、カフェインの溶出量をより抑えることも可能です。
自分の体調や飲む時間帯に合わせて選び方や淹れ方を工夫することで、玄米茶をより健康的に楽しむことができます。

戻る