お茶のあれこれ

緑茶とは?意外と知らない「緑茶」の豆知識をご紹介

2024.5.16

私たち日本人にとって身近な存在である緑茶。その健康効果やおいしさから、毎日欠かさず飲む方も多いですよね。

しかし、緑茶という呼び名は「いくつもある日本茶の総称」だということを知っているでしょうか。

日常生活に溶け込んでいるからこそ、「そもそも緑茶って何?」と改めて聞かれると意外と知らないことがたくさんあります。

今回はそんな緑茶の豆知識についてご紹介します。

緑茶とは

緑茶とは、茶葉を発酵させずに作ったお茶を総称した呼び名です。

ここでは、お茶の発酵の有無によってどんな違いが出るのかについて解説します。

発酵の有無で変わる、お茶の呼び名

お茶は、発酵の過程を経ているかどうかで3つの種類に分かれます。

一つ目は「発酵茶」で、紅茶がこれに当てはまります。
そして「半発酵茶」はウーロン茶、緑茶は「不発酵茶」です。

実はこの3種類は、すべて同じ茶葉から作ることができます。

私たち日本人が「お茶」と呼ぶのは、一般的に「緑色のお茶=緑茶」である場合がほとんどです。

昔は缶やペットボトルのお茶を「緑茶」「煎茶」などの名称で売っていました。
しかしなぜか売れ行きが悪く、メーカーは頭を悩ませました。

そして考えた末に、多くの人が日常生活で使う「お茶」という商品名に変えたところ、途端に売れ行きが向上したそうです。

日本で「お茶=緑茶」が広く浸透していることがわかるエピソードですね。

緑茶は発酵させないお茶

お茶の発酵は、葉の中の酸化酵素が働くことで進みます。

リンゴを切って置いておくと色が変わるのと同じように、お茶の葉も摘んでしばらく経つと茶色く変色します。

紅茶が茶色なのは、発酵が進んだ茶葉を使っているから。緑茶は製造過程の最初に「生葉を蒸す」ことで発酵が止まって緑色のまま揉みあがります。

実は、世界一のお茶生産国である中国では茶葉を釜で炒って加熱する方法が主流で、生の茶葉を蒸して加工する日本の緑茶は、世界でもかなり珍しい存在なのです。

緑茶にはどんな種類がある?

緑茶は「いくつもある日本茶の総称」だとお伝えしました。
ここでは私たちの生活でよく名前を聞く主な5種類についてご紹介します。

煎茶

煎茶は日本人に最もよく飲まれているお茶で、スーパーなどの量販店にも様々な産地のものが売られています。

春にお茶の木から収穫した一番茶は「新茶」ともよばれ、甘味・苦味・旨味のバランスと香りが良く、すっきりと飲みやすいのが特徴です。

深蒸し茶

深蒸し茶は、生の茶葉を蒸す時間が煎茶よりも長いお茶です。

長く蒸すことによって、カテキンやビタミンCなどの栄養素が豊富に摂取できることや、渋みが少なくまろやかな味わいがあることから、多くの人に好まれています。

玉露

玉露は、春先の一番茶(新茶)から作られます。

煎茶と異なる点は、お茶の新芽が出始めた頃から木に覆いをかぶせ、日光を遮って育てること。
遮光栽培の独特な香りは「覆い香(おおいか)」と呼ばれ、他のお茶よりも甘みとコクのある味わいが特徴的です。

お茶の中でも最高級品である玉露は、主に贈答用として用いられています。

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抹茶

抹茶は、玉露と同じくお茶の新芽に覆いをかぶせて栽培した茶葉を乾燥させ、石うすで細かくしたものです。

古くから茶の湯(茶道)で使われてきましたが、今ではお菓子の原料としても親しまれる存在となりました。
あざやかな色合いが美しく、上品な香りとほどよい苦みが楽しめるのが特徴です。

ほうじ茶

ほうじ茶は煎茶の茶葉や茎を強火で炒ったものです。

茶葉は一般的に6月以降に収穫された二番茶や秋に収穫された秋冬番茶が使われます。

火を入れる過程で茶葉が赤みのある茶色に変化し、同時にお茶の苦味成分が飛ぶため、渋み・苦味が少なく飲みやすい味になります。

カフェインの摂取量が気になる方も安心して飲めるお茶です。

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緑茶の中でもおいしく健康に良い「深蒸し茶」

緑茶の中でも「健康に良くおいしい」と近年注目を集めているのが、深蒸し茶です。

特に静岡県掛川市で作られている「掛川の深蒸し茶」は、テレビ番組で紹介されたことをきっかけに広く知られるようになりました。

以下では掛川の深蒸し茶の特長について解説します。

掛川の深蒸し茶の特長

掛川の深蒸し茶は、昔ながらの「茶草場農法(ちゃぐさばのうほう)」を受け継いで栽培されています。

これは茶畑の周りにある草地(茶草場)から、ススキやササといった草を刈り取り、秋から冬にかけて茶畑に敷く農法です。

掛川のお茶はそのまろやかな味わいや香りの良さから、全国茶品評会で最もすぐれた産地におくられる「産地賞」を全国最多受賞するなど、高く評価されています。

掛川の深蒸し茶が健康に良い理由

掛川の深蒸し茶は、煎茶の2倍から3倍程度の時間をかけて丁寧に蒸し作業を行います。

この過程により、抗酸化作用の高いカテキンや食物繊維・ミネラルなどがお茶の中に多く含まれるようになります。

掛川地域は全国の人口10万人以上の都市の中でもガンの死亡率が最も低い町と言われており、「掛川の深蒸し茶が生活習慣病の予防に効果的である」という調査結果も発表されています。

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まとめ

今回は、意外と知らない緑茶の豆知識についてご紹介しました。

昔から私たち日本人の生活に欠かせない緑茶は、その種類によって様々な味わいが楽しめるだけでなく、健康維持やリラックスにも効果が期待できます。

今回の記事を参考に、ぜひ様々な緑茶に触れてみてくださいね。

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