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大福茶とは?新年を祝う縁起のよいお茶|由来・飲み方・おすすめの楽しみ方

2025.12.5

新しい一年の始まりに、福を呼び込むお茶として親しまれる「大福茶(おおぶくちゃ)」。
お正月に梅や昆布を入れていただく縁起物のお茶で、平安時代から続く長い歴史があり、無病息災や家内安全を願うものとして知られています。
この記事では、大福茶の由来や意味と、家庭で楽しむ方法を解説します。
日本の古きよきお茶文化に触れながら、心穏やかに新年を迎える一杯を楽しみましょう。

大福茶(おおぶくちゃ)とは

大福茶について詳しく知りたい方のために、由来や飲む時期についてまとめます。

大福茶の意味と由来

大福茶は、その名の通り「福を大きく呼び込むお茶」という意味が込められています。
新年に飲むことで、無病息災・家内安全の願掛けをします。
大福茶の起源は平安時代とされ、10世紀頃、村上天皇の時代に京で疫病が流行しました。
その際、六波羅蜜寺をひらいた空也上人が民や天皇にお茶を振る舞うと、病が収まったという故事が由来となっています。
この出来事にあやかって村上天皇が元旦にお茶を飲むようになり、天皇のお茶という意味で「王服茶(おうふくちゃ)」と呼ばれていたものが、いつしか「大福茶」に変化しました。
今では福を呼び込むお茶として浸透しています。

大福茶はいつ飲むもの?

大福茶を飲む時期は、主にお正月の三が日です。
年の初めにお茶を飲み、1年の健康を願う意味があると言われています。
京都では今でも一部の家庭や茶舗などでこの習慣が残っており、心新たに1年を始める縁起物として神社や寺院でふるまわれたり、お歳暮・お正月の贈り物としても人気を集めています。

大福茶の主な種類と作り方

大福茶は家庭でも楽しむことができるのをご存じでしょうか。
以下では簡単にできる作り方と、大福茶の具材に込められた意味についてわかりやすく解説します。

大福茶のベースは煎茶や玄米茶

大福茶は、特定の茶種の名前ではなく「福を願う気持ちを込めて飲むお茶」の総称です。
大福茶のベースとなるのは一般的に煎茶や玄米茶・ほうじ茶などで、縁起物とされる梅干しや昆布・黒豆などを入れて飲みます。
香ばしくすっきりとした味わいで、家族みんなで楽しむことができます。

大福茶に入れる主な具材

大福茶には以下のような具材を入れますが、それぞれ意味が込められています。

・梅干し:梅が「うむ」に似ているため、子孫繁栄の願いが込められたり、「梅干しのようにしわができる元気でいられるように」と長寿の願掛けにも用いられる
・昆布(結び昆布):昆布=「喜ぶ」に通じ、縁起が良いものとされる
・黒豆:豆を語源とした「まめに働く」という意味や、健康への願掛けの意味もある
・山椒:山椒は昔から魔除けの木として知られ、厄を払って良い1年にするという意味

大福茶をご家庭で楽しむ方法

大福茶はご家庭でも簡単に作ることができます。以下の作り方を参考にしてぜひお試しください。

大福茶の作り方
①煎茶や玄米茶など、お好きな緑茶を用意する。
②湯飲みに梅干しと結び昆布を1つずつ入れる。お好みで黒豆・山椒などを追加してもよいでしょう。
③湯飲みにお茶を注ぐ。注いだときに梅干しを少しつぶしておくと、梅の酸味と昆布の旨味が調和して奥深い味わいになります。

年末年始のギフトにぴったり!大福茶のおすすめ商品

いつもお世話になっている方や、年末年始を元気に過ごしてほしいと願う方に、大福茶にも使えるお茶ギフトを贈ってはいかがでしょうか。
茶の庭オンラインショップおすすめ商品をご紹介します。

冬の深蒸し茶

冬限定の深蒸し茶は、強火でじっくり丁寧に焙煎しており、豊かな香りが特長です。
抗酸化作用のあるビタミンCや、抗ウイルス作用のあるカテキンを豊富に含んでおり、風邪を予防して元気に過ごしたい冬にぴったりなお茶です。

お年賀茶ティーバッグ

本格的な深蒸し茶が手軽に楽しめるティーバッグが、お年賀用として限定販売。
年末年始にふさわしい華やかな掛け紙と飾りが付いているため、お年賀にもおすすめです。
こだわりのピラミッド型ティーバッグにより、お湯の中で茶葉が泳ぎ、味わい深い1杯が出来上がります。

干支缶入り深蒸し茶

2026年の干支である「午」がデザインされた限定缶に、掛川の深蒸し茶を詰めた特別感あふれる商品です。
縁起の良い金色・赤色のカラーと可愛らしい午が目を引き、日頃の感謝を伝えるギフトにぴったりです。

まとめ

「福を呼ぶお茶」である大福茶は、お正月に飲むことで1年の無病息災・家内安全を願う意味が込められています。
作り方はとても簡単で、煎茶やほうじ茶と、梅干し・昆布・黒豆といった縁起の良い食材を用意するだけです。
家庭でも簡単に楽しめて、贈り物としても喜ばれる大福茶。
まだ試したことがない方は、ぜひ今回の内容を参考にしてお正月の食卓に大福茶を加え、幸せな1年をスタートさせましょう。

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